コチョウラン Phalaenopsis
(別名:胡蝶蘭、ファレノプシス)
〔原産地〕 東南アジア、オーストラリア・ニューギニア
〔科・属名〕 ラン科・ファレノプシス属
〔性質〕 洋ラン(生育適温:18〜30℃)
〔花言葉〕 「あなたを愛します」「清純」「機敏」「幸福が飛んでくる」など
その名の通りまるで大きな蝶が舞っているような胡蝶蘭。贈り物として最もポピュラーな洋ランのひとつです。もともとは樹木に着生するタイプのランで、根からの水分補給が少ない反面、大気中の高温&多湿を好む寒がり屋さん。通常は温室など加温設備が必要ですが、暖地では多少(?)の工夫で冬を乗り切ることができます。コツをつかんで自宅で栽培してみましょう。

開花株はなるべく長く楽しみたいですね。次のことを注意すれば、比較的長い期間楽しめます。
  1. 直射日光に当てない。
  2. 冷暖房の風が直接当たらない場所に置く。
  3. 昼と夜の温度差をなるべく少なくする。
  4. 頻繁に水やりをしない(植え込み材料が乾き始めるまで待つ)。
  5. 開花した花には水をかけないが、蕾や葉には霧吹きを。
  6. 開花中は肥料をやらない。
お花が終わったら すべての蕾が開花し終えたら、花の付いた茎(花茎・ステム)の根元から切ります。早めに切って切花として飾るのも良いでしょう。1枚の葉が25cm以上の大株の場合、花茎の下から3〜4節残して切ると残された茎から再度花芽を伸ばし、年2回開花することもあります。(但し2回目の花は小さく、株に負担もかかります)
植え替え ギフト用など2本立以上のものは、一鉢に何株か寄植えしている場合が多いので、花後植え替えを行いましょう。(春・5月ころが最適)
ポットから出して傷んだ根を取り除き、4号〜4.5号くらいの小さめの素焼鉢に、植えこみ材料(水ゴケが一般的)で1株づつ植え替えます。
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温度
《寒がり屋さん》
生育に適した温度はだいたい18℃〜30℃で高温多湿を好みます。水やりを控えれば最低10℃くらいで冬越しできますが、花を咲かせるなら、冬の夜間でも室温14〜15℃は保ちたいものです。昼夜の温度差をなるべく少なくするよう気をつけましょう。
置き場所
《×直射日光》
春・・・日中レースのカーテン越しの光が当たる室内で管理。
夏・・・風通しの良い戸外の日陰に出しましょう。直射日光で葉焼けしてしまうので、50〜70%くらい遮光された、風通しが良く、明るい日陰になる場所を選んで。
秋・・・戸外の気温18℃以下の低温に約1ヶ月当てます。10月になったら夜間は室内に取りこみ、日中レースのカーテン越しの光が当たる室内で管理。11月頃には完全に室内に取りこみます。
冬・・・室内で管理。室温が14℃未満になる夜間は、窓辺は温度が急激に下がるので部屋の中央に移し、ダンボール箱や発砲スチロールの箱に入れるなど、保温が必要です。冬越しの例
水やり
《乾かし気味》
根からの水分吸収は少なめなので、いつも湿った状態では根ぐされを起こしてしまいます。鉢内の植込み材料が乾いてから水やりを。(夏は迷ったら与え、冬は迷ったら止めましょう。)

例:植込み材料が水ゴケで温度調整設備の無い場合
夏---3〜5日に1度、鉢底から流れ出るまでたっぷりと。
冬---2〜3週間に1度、15℃前後のぬるま湯をコップに入れて与える。
    ※ただし蕾&開花株はある程度湿度が必要です。
温室etc.ある程度温度が保てる場合や、植えこみ材料の違いでもう少し頻繁に水やりをするケースもあります。指で触って、乾き具合を確かめてから水やりしましょう。乾燥しやすい冬場は葉水も忘れずに。
肥 料 開花中は与えません。また10月〜翌年5月の間も必要ありません。花後6月〜9月の成長期に、置くタイプの固形肥料を置き、1週間〜10日に1度、液体肥料を水やり代わりに与えます。
花芽をつける
コツ
  1. 鉢に根が回っていっぱいにならないと花芽がつきません。 1株づつ小さめの鉢(4号くらい)に植えた方が早く窮屈になるので花芽がつきやすいです。
  2. 肥料は9月いっぱいで止めます。固形の肥料は9月初めで全部取り除いて下さい。
  3. 秋、11月までの間で約1ヶ月間、外に出して最低温度18℃以下の低温にあてる。
  4. その後室内に取り込む。冬季は保温し、水やりの回数を減らします。
うまくゆけば12月頃、だいたい上から2段目の葉の根元あたりから花茎が伸び始めます。蕾には水分が必要ですので霧吹きをしましょう。
葉水 根からの水分吸収は少ない反面、大気中の湿度を高くした方が元気に育ちます。特に冬場の乾燥を嫌うので、葉や茎、蕾にはまめにシュッシュッと霧吹きをしましょう。特に開花前の蕾には欠かさずに霧吹きを。
病害虫 ダニ・・・殺ダニ剤で駆除
カイガラムシ・・・ヘラなどでこすりおとす
その他病気(黒斑病、炭疽病など)予防には、風通しを良くし、過度の水やりや施肥を避け、定期的に殺菌剤を散布する。一度病気にかかった株は回復しないので株ごと処分するしかありません(T_T)
洋ランに使うハサミやナイフは、使用前に必ず薬剤に入れたり炎にかざすなどして消毒し、病原菌に感染するのを防ぎましょう。
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南坊園浅野店でご購入のミニ胡蝶蘭をプレゼントされたお客様より、翌年見事に開花させた立派なお写真を頂きました。その冬越しの方法を御紹介いたします。
冬季の昼間
《置き場所》・・・台所の窓辺
《暖房の温度》・・・20℃になったら切る
冬季の夜間
《保温方法》・・・PM9:00〜沸騰したお湯の入った紅茶のポットを、発泡スチロールの箱を上下二段にして蓋を取って入れます。温度計と胡蝶蘭の鉢を中に入れ、発砲スチロール内の温度は14℃以上に保ちます。そして5時間後のAM2:00(!)に、なんと再び沸騰したお湯を入れ替えたそうです。
夜中に起きてポットのお湯を入れかえる---という作業を毎日続けた結果、お写真のようにたくさんの蕾をつけて、12月には見事に開花!開花の目安である最低14℃(実際にはそれ以上でしょう)が常に保たれていますので、水ゴケの乾きも早く、水やりは1週間に1度程度とやや多めです。

発砲スチロール&紅茶ポットの保温と、日々の努力で、十分な温度と湿度を保つことに成功した例ですね。

真夜中に起きてポットのお湯を替えるのは無理でも、夜寝る前と朝起きた時に沸騰したお湯に入れかえることならできるかもしれません。ティーポットの保温術、発砲スチロール箱と組み合わせて、いろいろ応用できそうですね。


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